5.4. 動的グリーン関数¶
\({\cal H}\Phi\)では励起状態\(|\Phi ' \rangle = \hat{O} | \Phi _0 \rangle\)に対する動的関数
\[I(z) = \langle \Phi ' | \frac{1}{ {\cal H}- z\hat{I} } | \Phi '\rangle\]
を計算することができます。 演算子\(\hat{O}\)はシングル励起状態
\[\sum_{i, \sigma_1} A_{i \sigma_1} c_{i \sigma_1} (c_{i\sigma_1}^{\dagger})\]
およびペア励起状態
\[\sum_{i, j, \sigma_1, \sigma_2} A_{i \sigma_1 j \sigma_2} c_{i \sigma_1}c_{j \sigma_2}^{\dagger} (c_{i\sigma_1}^{\dagger}c_{j\sigma_2})\]
として、それぞれ定義することが出来ます。例えば、動的スピン感受率を計算する場合はペア励起演算子を用い
\[\hat{O} = \hat{S}({\bf k}) = \sum_{j}\hat{S}_j^z e^{i {\bf k} \cdot \bf {r}_j} = \sum_{j}\frac{1}{2} (c_{j\uparrow}^{\dagger}c_{j\uparrow}-c_{j\downarrow}^{\dagger}c_{j\downarrow})e^{i {\bf k} \cdot \bf {r}_j}\]
のように定義することで計算することができます。 なお、動的グリーン関数の計算には、Lanczos法を用いた連分数展開による解法 [1] とシフト型クリロフ理論による解法 [2] の2つが実装されています。 詳細については各文献を参照してください。
[1] | E. daggerotto, Rev. Mod. Phys. 66, 763-840 (1994). |
[2] | S.Yamamoto, T. Sogabe, T. Hoshi, S.-L. Zhang, T. Fujiwara, Journal of the Physical Society of Japan 77, 114713 (2008). |