インストール方法¶
主なファイルとディレクトリ¶
doc/
マニュアルのディレクトリdoc/index.html
: 目録ページ
src/
: ライブラリのソースコードのディレクトリexample/
: ライブラリ使用例のディレクトリtest/
: ライブラリのビルドのテスト用ディレクトリconfigure
: ビルド環境設定用スクリプト
要件¶
以下のものが必要となる.
fortran および C コンパイラ
MPI ライブラリ (MPI/ハイブリッド並列版を利用する場合)
インストール手順¶
以下の場所から
.tar.gz
ファイルをダウンロードする.ダウンロードした
.tar.gz
ファイルを展開し, 出来たディレクトリに入る.$ tar xzvf libtetrabz-version.tar.gz $ cd libtetrabz-version
ビルド環境を設定する.
$ ./configure --prefix=install_dir
これにより, ビルドに必要なコンパイラやライブラリ等の環境のチェックが行われ, Makefile等が作成される. ただし
install_dir
はインストール先のディレクトリの絶対パスとする (以後各自のディレクトリ名で読み替えること). なにも指定しないと/use/local/
が設定され, 後述のmake install
で/usr/local/lib
内にライブラリが置かれる (したがって, 管理者権限がない場合にはinstall_dir
を 別の場所に指定しなければならない).configure
にはこの他にも様々なオプションがあり, 必要に応じて用途や環境に合わせてそれらを使用する. 詳しくは configureのオプション を参照.configure
の実行が正常に行われ,Makefile
が生成された後は$ make
とタイプしてライブラリ等のビルドを行う.これが成功したのちに
$ make install
とすると, ライブラリが
install_dir/lib
に置かれる.make install
をしなくても, ビルドをしたディレクトリ内にあるライブラリやミニアプリを使うことは可能であるが, 使い勝手がやや異なる.共有リンクを行ったプログラムの実行時にライブラリを探しにいけるよう, 環境変数
LD_LIBRARY_PATH
にlibtetrabzをインストールしたディレクトリを追加する.$ export LD_LIBRARY_PATH=${LD_LIBRARY_PATH}:install_dir/lib
また,
example/
以下のライブラリ使用例のプログラムもコンパイルされる.example/dos.x
: 立法格子シングルバンドタイトバインディングモデルのDOSを 計算する. ソースコードはdos.f90
example/lindhard.x
: リントハルト関数を計算する. ソースコードはlindhard.f90
configureのオプション¶
configureには多数のオプションと変数があり, それらを組み合わせて指定する. 指定しない場合にはデフォルト値が使われる.
$ ./configure --prefix=/home/libtetrabz/ --with-mpi=yes FC=mpif90
おもなものを次に挙げる.
---prefix
デフォルト:
---prefix=/usr/local/
. ライブラリ等のインストールを行うディレクトリツリーを指定する.
--with-mpi
デフォルト:
--with-mpi=no
(MPIを用いない). MPIを用いるか (--with-mpi=yes
), 否かを指定する.
--with-openmp
デフォルト:
--with-openmp=yes
(OpenMPを用いる). OpenMPを用いるか否か (--with-openmp=no
) を指定する.
--enable-shared
デフォルト:
--enable-shared
. 共有ライブラリを作成するか否か
--enable-static
デフォルト:
--enable-static
. 静的ライブラリを作成するか否か.
FC
, CC
デフォルト: システムにインストールされているfortran/Cコンパイラをスキャンして, 自動的に設定する.
--with-mpi
を指定した時にはそれに応じたコマンド (mpif90
等)を自動で探し出して設定する.configure
の最後に出力されるFC
が望んだものでは無かった場合には./configure FC=gfortran
のように手で指定する.
--help
このオプションを指定した時には, ビルドの環境設定は行われず, 上記を含めたすべてのオプションを表示する.